一橋大学MBA M1の1年を振り返る
9月から12月にかけて、MBAの秋冬学期がありました。月曜日(隔週)、火曜〜金曜日、土曜日(集中講義)という形で怒涛の4ヶ月間でした。レポートに追われる毎日。休日はグループ課題討論のために行う、グループワーク。なかなかキツかったです汗。。。この間、転職活動も行い、どんだけ自分を追い込むんだ!という1年間でしたw(転職活動の内容については別途、書きたいと思います)
大学院1年目を終えてた所感を記載したいと思います。これから大学院入学を控えている方、今後、大学院入学に興味がある方にとって、大学院生活のイメージの参考になればと思います!
M1の春夏学期の所感はこちらをご覧ください → 一橋MBA 1年次春夏学期が終わっての所感
秋冬学期に履修した科目
基礎ワークショップ
基礎ワークショップは、春夏学期の導入ワークショップ同様にいわゆるゼミです。2週間に1回のペースで開講されます。問いの立て方や調査・分析方法を学びながら、2年次からワークショップレポートに本格的に取り組むための準備をする位置付けの講座です。私は経営戦略に関わるワークショップを受講しており、論文の構成などのリサーチデザイン、イノベーションや経営戦略の考え方といった書籍を読み、要約や疑問点などを事前に整理して受講生とディスカッションします。この基礎ワークショップ終了時までに、自分の問題関心に基づく問いとそれを検討するための調査設計や分析方法を含むプロポーザルを作成します。
M1の秋冬学期では授業を多く履修していたので、プロポーザルの検討に時間が割けませんでした。ただ、教授に対して個別にオンラインで相談することも可能で、非常に進めやすかったっです。M2に向けた準備期間とはいえ、今後の春休み中に進めていかないとあっという間にワークショップの提出期限が来るので、頑張ります!
ちなみに、M1の最初の基礎ワークショップは事前に教授が割り当てられますが、秋冬の基礎ワークショップと2年次のワークショップは選考制になっています。自身の問題意識や研究テーマをベースに志望するワークショップに対して志望書を提出する必要があります。
企業財務
コーポレートファイナンスです。企業価値を最大化することを目的として、資金を調達し、事業に投資し、調達元に資金の返済や還元をしていく一連の活動について学ぶ講座です。正直、コーポレートファイナンスのバックグラウンドがないので、この秋冬学期で一番ビビっていた講座でした。。事前に以下の書籍についての紹介を受け、読んで挑みました。
・砂川伸幸、 『コーポレトファイナンス入門〈第 2版〉 』日本経済新聞出版社
・中野 誠 、『戦略的コーポレートファイナンス』、日本経済新聞出版社
講座自体、非常に分かりやすかったため、企業における財務活動の全体像とそれぞれの各論についてのベース知識が身についたと思います。企業財務というと、銀行や市場から資金を借り入れるためのコスト計算の側面しかイメージしていませんでした。ただ、事業活動の結果であるBS(貸借対照表)の左側(資産)がベースにあり、その結果を投資家が評価することで期待コストが変動するメカニズムを学ぶことができました。4つケースディスカッションがあり、金融機関に所属しているメンバーと同じチームになると学びがより深まりました。非常に専門性の高い講座です。
マーケティング
自信が「マーケッター」という職種についた場合を仮定して、その職種を遂行できる基礎的な理論を身につけ、体験します。学問としての「マーケティング」については基礎的な内容の説明は講義でありますが、体験講義という形でケースを与えられてZOOMのブレイクアウトルーム機能を使って、4〜5名のメンバーとマーケティングプランを検討して提出します。講義時間内で終わらない場合は、提出期限が当日の23時59分なので、別途、講義後にオンラインで集まって検討をしていました。(22時に授業終わって、その後続けるので24時近くまでやることもありました。。)
人材マネジメント
企業の人材活用に関する諸問題を考察し解決策を考案するための基本的な知識とスキルを習得する講座です。講義を中心にケース討議やゲスト講演を交えて、人事の実務知識ではなく人材マネジメントの考え方を身につけることができます。秋冬学期で一番楽しかった講座です。人材マネジメント施策は単独で実施するものではなく、企業戦略と連動させる必要があります。戦略人事の考え方をベースに様々な先行企業のケースを使って、レポートを作成してディスカッションする時間が多かったです。また、事前に課題書籍についての小テストがあります(書籍を見ながらでOK)。現在、自信がグループのマネージャーであることもあり、働き方や人材育成、評価など身近なテーマが多く、イメージもしやすかったです。
経営組織
様々な組織の理論や経営技法が学べます。個人の動機付けに関わるミクロの組織論から、組織の設計や環境・制度との関わりを扱うマクロの組織論を講義をベースに学びながら、ケースの組織を運営するマネジャーとして必要なスキルを学んでいきます。組織を運営するマネジャーとして必要なスキルを学べます。ケースディスカッションで学びを深めていきます。特徴的なのは、最終グループワークとして、組織変革を遂げた企業を1社選択して、実際にヒアリングも行った上で、レポートを作成し、年明けに国立で発表会があります。(朝9時に国立にいくことが一番のハードルかも。。)
テクノロジー・マネジメント
技術経営(MOT)の講義です。技術を経営の主軸に据えて、競争力や付加価値の源泉として技術を考える際に必要となる諸理論、そして企業成長や産業発展における技術の役割と影響の理解ができます。テクノロジー・マネジメント、イノベーション・マネジメントに関連する基本的な理論について、講義だけでなくケース・ディスカッションで理解を深めます。ほぼ毎回、事例分析レポートが課されます。外部からゲストスピーカーをお招きし、企業経営や産業発展における技術の役割についてお話も伺えます。
マネジメント・コントロール
管理会計システムについて入門的でありながら深い内容が理解できます。毎回、課題図書のひとつの章を読み、疑問メモを作るグループ、レポートを書くグループに別れます。自社の管理会計の実態を受講生が書いてくるため、リアリティがあって面白いです。管理会計というと社内で経営者に向けて説明するための数字作りみたいなイメージがあります。そのような情報システムの観点に加えて、測定されることによる影響システムとしての観点もあることが非常に学びとなりました。
経営者講義B
経営者は経営戦略を如何に構築するか。実行段階で直面する経営課題にどのように対処するか。
買収戦略を如何に実行し、買収後の成功に導くか。成長戦略に欠かせない人材育成はどうするのか。
MBAコースで学習する内容が如何に活用できるか。これらを実際に経営者であった講師の実体験に基づき、分かりやすく説明してくれます。経営戦略やマーケティング戦略といった理論をどのように実践されているのかがよく分かります。
4月から始まった怒涛のM1も終わりました。M1では、ケースを読んで理論を当てはめながら、自分の意見をWORDに落とし込んでいくPDCAサイクルを沢山回すことができました。M2は研究活動を中心に学習プロセスを楽しみながら、因果関係のメカニズムを解明する体験をしたいと思います。
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