二度目の転職活動

私はSier(システムエンジニア)→Webマーケティング企業(プロダクトマネージャー)→EC企業(バイヤー)へとキャリアを変化させてきています。転職活動は、人生の中で非常に大きなターニングポイントの一つです。今回、私が2回目の転職であるEC企業への転職過程で学んだことを皆さんと共有したいと思います。

主に以下のプロセスで活動を進めました。

1.Linkedin、ビズリーチ、OpenWorkを使って情報収集を開始

Linkedinビズリーチでメッセージが来て興味のある求人があったエージェントに登録。この両方のサイトでは常に職務経歴をアップデートしていました。転職意思を設定すると、いくつかのエージェントからオファーメッセージが届きました。興味を持った求人があれば、エージェントとの面談をセットアップしていきました。

2.キャリアヒストリーと今後歩みたいキャリアの明確化

私がキャリアを考えるときに参考にさせて頂いているのが、たいろーさんこと、森山大朗さんが提唱している「コの字型キャリア戦略」です。

未経験職種に転職できる「コの字型キャリア戦略」

私はシステムエンジニア@Sierでキャリアをスタートさせ、ある程度同じ職種でWebマーケティング業界に業界移動しました(1.同職種で業界移動)。そして、プロダクトマネージャーへ職種をアップデート(2.理想の職種のエッセンスを取り入れる)し、現在、小売業界でバイヤーをやっています。

3.エージェントとの面談

エージェントと面談を実施。まずは肩肘張らず、自分のこれまでのキャリアストーリーと今後どんなキャリアを歩んでいきたいかを伝え、案件の紹介を受けました。

エージェントと面談を行う上で意識したことは、以下の点です。自身の企業を選ぶ軸を明確にしました。

最終的に複数企業から内定をもらった時の判断軸にもなるため、転職活動初期から明確にしていくと良いです。

評価軸説明事例
市場が伸びているか?その業界やセクターが将来的に成長を続ける見込みがあるかどうか。事例: テクノロジーや再生可能エネルギーの市場は、近年急速に成長している。
その会社の市場でのポジションは?企業がその市場でどれだけの影響力やシェアを持っているか。事例: Appleはスマートフォン市場で高いシェアを維持している。
労働分配率が高いか?企業が利益をどれだけ従業員と共有しているか、福利厚生や給与水準が優れているか。事例: コストコは、業界平均よりも高い給与と利益共有を行っている。
海外でのキャリアチャレンジが可能か?企業が国際的な展開をしており、海外でのキャリアチャンスが提供されているか。事例: トヨタは世界中に拠点を持ち、国際的なキャリアパスが豊富。
企業を選ぶ際の評価軸と事例

これらの評価軸を元に、自分が希望するキャリアの方向性や価値観に合った企業を選ぶことができるでしょう。

4.企業からのダイレクトオファー

エージェント経由で案件を見ている中、企業の人事からダイレクトメッセージをもらいました。

自身のキャリア・スキルに企業の人事担当者が興味を持ち、連絡をもらえるのもLinkedinビズリーチに登録して、常に職務経歴をアップデートしておくメリットだと思います。

5.興味を持った企業に応募

カジュアル面談など、いきなり選考ではなく、社員や人事の方とフランクに会話ができる環境を整備している企業も多いです。まずは、職種に求められる期待値や社員の方の雰囲気を知ることも重要だと思います。

カジュアル面談といえど、半ば先行の要素もあるので、気は抜けません。

また、企業からダイレクトオファーをいただいたポジションには直接応募しました。

メリ
デメ
直接企業に応募エージェント経由での応募
メリット– 応募プロセスがシンプルで迅速。– 未公開の求人情報へのアクセスが可能。
– 企業と直接コミュニケーションがとれる。– 専門的なアドバイスや市場情報が得られる。
– エージェントの手数料を気にする必要がない。– 転職のプロセスや面接対策のサポートが受けられる。
デメリット– 企業の内部情報や市場の動向がわかりにくい。– エージェントの意向に合わせられることがある。
– 面接の準備や対策が自己責任となる。– 間にエージェントが入ることで情報伝達の遅れや誤解が生じる可能性。
– 未公開の求人情報にアクセスが難しい。– 成果報酬型の場合、エージェントの推薦先が偏ることがある。
直接企業に応募 vs エージェント経由での応募: メリット・デメリット

上記の通り、それぞれメリットとデメリットが存在します。自身のニーズや希望に応じて、どちらの方法を選択するかを検討することが大切です。私は両方の手段を活用しました。

6.採用面接に進む

採用面接に向けては徹底的にこれまでのキャリアをSTARフレームワークで整理しました。

  • 【S】 Situation 「どのような状況だったか」
  • 【T】 Task 「どのようなタスクをもっていたか」
  • 【A】 Action 「どのような行動をしたか」
  • 【R】 Result 「どのような成果をあげたか」

私は上記に【R】Reproducible「再現性はあるか?」を追加して整理しました。

「MVPを取りました!」のような成果を言いたくなるものですが、その成果を上げた背景と伝えないと転職先でも同じ成果が出るのか面接官には不明です。特に、自分自身がどんな行動をしたのか?を伝えないと、たまたま環境が良くて成果が出たのではないか?と疑われますし、面接で深掘りされた時に答えられなくなります。また、なんとなく雰囲気で答えてしまうと上部だけの抽象的な回答になってしまいます。

最終的には、エージェント経由と直接応募を合わせて、4社から内定をもらうことができました。

7.内定の獲得

内定をもらった企業を比較していき、最終的にどこに行くかを決めますが、ここで出てくるのが「2.エージェントとの面談」で述べた通り、企業の比較軸と自身の優先順位です。面接が進むと各項目に対する解像度が上がっていきます。

8.オファー面談

オファー面談は、これまで面接をされる側の立場から企業を選ぶ側への明確に立ち位置が変化します。入社後に何をやるのかを改めて確認したり、年収交渉を行います。

オファー面談前には内定が出た企業のオファー内容を全て手に入れておくと良いです。特に年収交渉に使えます。

ここまで二度目の転職でどのようなプロセスを経て、各プロセスで何を考えてきたかを書きました。これから転職活動をされる方のご参考になれば幸いです!